WordPressとサーバーの仕組みや基礎知識を徹底解説!ブロガーやウェブ担当者も必見
みなさんこんにちは!エンジニアの高澤です!
今回はWordPressとサーバーの仕組みや基礎知識について解説していきたいと思います。
WordPressでのサイト制作やテーマ、プラグイン開発をするエンジニアの方にとっては必須の知識といっても過言ではなく、また、ブロガーの方やウェブ担当者の方にとっても、サーバー周りのことを知っていることによって日々の業務の効率化などに繋がります。
具体的には、エンジニアにとってはサーバー周りを意識した上でソースコードを記述してシステムを構築することができたり、エンジニア以外の方にとっては、サーバー周りの知識のバックグラウンドがあることで、レンタルサーバーの管理画面から迷いなくサーバーの設定をおこなうことができたりなど、色々とメリットがあります。
当記事では、WordPress周りのサーバーについて解説し、お仕事などでお役立ていただけるように構成した内容で執筆いたしましたので、よろしければぜひご活用ください。
目次
WordPressとは
WordPress(ワードプレス)とは、主にプログラムの知識がなくても簡単にブログやウェブサイトを作るのに使用されるオープンソースのコンテンツ管理システム(CMS)のことをいいます。
WordPressは、初心者でも簡単に操作できるユーザーインターフェース(管理画面)を備えているだけでなく、専門的なカスタマイズや開発も可能で、多様なニーズに対応する柔軟性が特徴です。
具体的には、自由自在なデザインやレイアウトでブログやコーポレートサイト、オウンドメディアなどを構築できるほか、会員登録サイトやSNS、ECサイト、高度な絞り込み検索サイトなど、作ろうと思えばいろんなWebサイトを構築することがWordPressではできてしまいます。
また、WordPressにはプラグインという無料の機能拡張システムが非常に豊富に提供されており、サイト運営を非常に効率化してくれる機能だったり、セキュリティ面で強化したりバックアップ機能を追加できたり、控えめにいって非常に便利な機能がこれでもかってぐらい豊富に存在します。
WordPressは初心者から上級者まで、多様なユーザーに対応できる柔軟なCMSです。サイトの規模や用途に応じたカスタマイズが可能で、幅広い種類のウェブサイトを構築できるため、世界中で広く利用されています。
そもそもWordPressについて詳しく知りたい方は、以下の記事をご確認ください。
サーバーとは
サーバーとは、HTMLファイルや画像、データベースなどのデータを保存し、そのデータをインターネットを通じてPCやスマホなどのクライアント(ユーザー)に提供するコンピュータシステムのことをいいます。
Webサイトを運営する場合、このサーバー上にHTMLファイルや画像、データベースなどの必要なファイルを配置し、ユーザーがブラウザを使ってアクセスすることで、これらのファイルが返される仕組みになります。
WordPressも同様に、サーバー上にインストールされ、そのサーバーに保存されたデータ(画像やデータベースなど)を基に記事ページなどを生成して表示するなどして動作します。
サーバーは大きく分けて、専用サーバー、VPS(仮想専用サーバー)、共有サーバーなどの種類があります。
それぞれのサーバーが提供するリソースや処理能力は異なり、選択するサーバー環境によって、サイトのパフォーマンスやスケーラビリティが影響を受けます。
またサーバーには、サイトを公開するために必要なWebサーバー(ApacheやNginx)、データベースサーバー(MySQLやMariaDB)、ファイルサーバー(FTPでファイル管理)などの役割を担うソフトウェアも組み込まれています。
WordPressを運営する際は、これらサーバーの理解が必要不可欠です。
WordPressのサーバー周りを理解する重要性
WordPressはPHPのプログラムによって動作し、MySQLやMariaDBといったデータベースを使用してコンテンツを管理します。
サーバー周りを理解することは、WordPressを効果的に運営するために非常に重要です。サーバー環境が適切でないと、サイトの速度が遅くなったり、セキュリティリスクが高まったり、最終的にはユーザー体験に悪影響を与える可能性があります。
例えば、WordPressのテーマやプラグインをインストールしたときに、サーバーのPHPバージョンやデータベースの設定が適切でないと、エラーが発生することがあります。
また、サーバーの設定ミスが原因でバックアップが取れない、サーバーダウンが頻発する、メールが送信できないなどの問題が発生することもあります。
サーバー周りの知識があると、これらの問題に迅速に対応でき、WordPressサイトを安定して運営するための重要なスキルとなります。
WordPressのサーバー周りを理解するメリット
WordPressのサーバー周りを理解するメリットについて解説します。
WordPressのサーバー周りを理解することは、サイトの運営において非常に重要です。
サーバー環境を把握することで、パフォーマンスの最適化、セキュリティの強化、問題解決など、さまざまな場面でメリットがあります。以下は、WordPressのサーバー周りを理解することによって得られる主なメリットです。
- サイトのパフォーマンス向上
- トラブルシューティングのスピードアップ
- セキュリティ対策が強化できる
- バックアップとリカバリーがスムーズに行える
- 拡張性とスケーラビリティの管理がしやすい
- 運用コストの最適化
それぞれ解説いたします。
サイトのパフォーマンス向上
WordPressの動作は、サーバー環境に大きく依存します。サーバーの性能や設定が適切でないと、サイトが遅くなることがあります。
例えば、PHPのバージョンやデータベースの最適化が不十分であれば、ページの読み込み速度に影響が出ます。サーバー周りを理解し、適切な設定を行うことで、サイトのパフォーマンスを大幅に改善できます。
また、キャッシュを活用することで、リソースを効率よく管理し、ページの表示速度を向上させることが可能です。
具体的には、例えばロリポップやエックスサーバーなどのレンタルサーバーなどではキャッシュ機能をサーバー管理画面から設定できる様に機能を提供されております。
◾️ロリポップ!アクセラレータ設定・解除方法|ロリポップ
https://lolipop.jp/manual/hp/content-cache
◾️サーバーキャッシュ設定|エックスサーバー
https://www.xserver.ne.jp/manual/man_server_cache.php
ただし、サーバーのキャッシュ機能を有効にすると、CSSによるデザインの反映や画像などのページの表示において変更した後に反映までに時間がかかることがあったりするのでご注意ください。
トラブルシューティングのスピードアップ
サーバーに関連する問題(例えば、データベースの接続エラーやサーバーダウン)を理解しておくことで、トラブル発生時に迅速に対応できます。
WordPressはPHPやMySQLといったバックエンド技術を使用しており、これらが正しく設定されていないと問題が発生することがあります。サーバーログをチェックしたり、設定ファイル(php.iniなど)を調整することで、問題の原因を特定し、解決が早くなります。
具体的には、以下の様にレンタルサーバーにて提供されている機能を利用して問題解決につなげることができます。
◾️アクセスログ解析の利用方法|ロリポップ
https://lolipop.jp/manual/user/access-log
◾️エラーログ|エックスサーバー
https://www.xserver.ne.jp/manual/man_server_logerror.php
◾️PHP設定|ロリポップ
https://lolipop.jp/manual/user/php-setting
◾️php.ini設定について|エックスサーバー
https://www.xserver.ne.jp/manual/man_server_phpini_edit.php
セキュリティ対策が強化できる
WordPressは世界中で利用されているため、セキュリティ対策は非常に重要です。サーバー周りを理解していれば、適切なセキュリティ設定を施すことができます。
例えば、サーバーのPHP設定を適切に行う、不要なサービスを無効化する、SSL証明書を設定する、サーバーのファイアウォールを設定するなど、サーバーレベルでのセキュリティ対策が強化できます。
これにより、ハッキングやマルウェア攻撃からWordPressサイトを守ることができます。
具体的には、以下の様にレンタルサーバーにて提供されている機能を利用して問題解決につなげることができます。
◾️サイト改ざんの対策方法|ロリポップ
◾️WordPressセキュリティ設定|エックスサーバー
https://www.xserver.ne.jp/manual/man_server_wpsecurity.php
バックアップとリカバリーがスムーズに行える
WordPressのサーバー周りを理解していれば、定期的なバックアップの方法やデータの復元方法を効率的に管理できます。
サーバーのバックアップがうまく取られていない場合、サイトがクラッシュしたときにデータを失うリスクがあります。
サーバー環境を理解し、バックアップツールやプラグインを使用することで、データ損失を防ぎ、迅速にリカバリーすることが可能です。
具体的には、以下の様にレンタルサーバーにて提供されている機能を利用してバックアップを利用するができます。
◾️バックアップ|ロリポップ
https://lolipop.jp/service/specs/backup
◾️自動バックアップからのデータ取得|エックスサーバー
https://www.xserver.ne.jp/manual/man_server_download.php
拡張性とスケーラビリティの管理がしやすい
サイトの成長に合わせて、サーバーのリソースを拡張する必要がある場合、サーバー周りの知識があれば、必要な時に適切なスケールアップ(リソースの追加)を行うことができます。
たとえば、トラフィックが増加した場合にサーバーのスペック(レンタルサーバーのプランなど)を上げる、またはクラウドホスティング(AWSなど)に移行するなど、サイトの成長に対応できる柔軟な運用が可能になります。
サーバー環境に精通していれば、WordPressサイトが適切にどのようにスケールすべきかをイメージすることができ、事前に準備することができます。
運用コストの最適化
サーバー周りを理解することで、運用コストを最適化できます。
例えば、ホスティングプランを選ぶ際に、必要なリソースだけを確保し、過剰なリソースを購入しないようにすることができます。
また、キャッシュの設定やリソースの効率的な使用により、サーバー負荷を減らし、コスト削減が可能です。
ここまででいくつかメリットを説明してきましたが、他にも具体的に以下のようなメリットなどもあるかと思いますので、サーバー周りについて知っておくことは非常に重要です。
- 画面が真っ白になった時などエラー時にトラブルを解決できる
- レンタルサーバーなどで最適な設定が迷わずできる
- レンタルサーバーやクラウドサーバーなどのサービスで適切なプランを選べる
- FTPソフトを使って柔軟な対応ができる
このような知識があれば、お仕事などで重宝されることと思いますので、ぜひここで理解しておきましょう。
WordPressとサイト運営での操作の仕組み
WordPressは、ユーザーがサイトを訪れたときに動的にページを生成する「動的サイト」のシステムです。これにより、コンテンツがリアルタイムでデータベースから取得され、表示されます。
具体的には、ユーザーがサイトにアクセスすると、サーバーはまずリクエストを受け取り、必要なデータをデータベースから取得します。その後、PHPで処理を行い、HTMLを生成し、ブラウザに返すという流れになります。
また、WordPressではダッシュボードを通じてサイト管理を行います。ダッシュボードでは、ページや投稿を作成したり、テーマやプラグインをインストールしたり、ユーザー管理を行うことができます。
これらの操作は、全てサーバー上での処理によって反映されます。例えば、新しい記事を投稿すると、その内容はWordPressがデータベースに保存し、次にユーザーがページにアクセスしたときに最新の内容(直近に保存した内容)が表示されます。
サイト運営者は、サーバー周りやWordPressの動作の仕組みを理解することで、問題解決や運営の効率化が可能になります。
WordPressの処理の仕組み・流れ
WordPressの処理の仕組み・流れについて解説いたします。
結論からいうと、WordPressは動的なページ表示の仕組みとなっております。
動的なページといわれてもまだピンとこないかと思いますが、まずページ表示の仕組みには以下の2種類があります。
- 動的なページ(WordPressなど)
- 静的なページ(HTMLベタがきのサイトなど)
上記それぞれについて、わかりやすく解説します。
動的なページの場合(WordPress)
WordPressでの動的なページの処理の仕組みとして、詳細に流れを解説いたします。
まず概要を説明すると、動的なページとは、ブラウザなどのクライアントからURLを通して「このWebページが見たい!」というリクエストをサーバーへ行うたびに、まずWebサーバーがそのリクエストを受けつけてどのようなデータが必要かを解析し、必要なデータがわかったらそれをデータベースへ問い合わせて、データベースからもらったデータを元にHTMLを生成して、それをクライアント(ブラウザ)へ返却してリクエストされたページを表示させる、までの動きのことをいいます。
リクエスト一回ごとにデータベースへの問い合わせが発生するので、その分ここで説明した一連の処理が発生します。
これにより、AWSなどのクラウドサーバーなどの従量課金制を利用している場合はその分通信による料金が発生することになります。
この対策として「キャッシュ」という技術があり、プラグインやWordPressで用意されているテンプレートタグなどを利用してご自身で実装することが可能です。
また、ページアクセスのたびにデータベースとのやりとりがあるためどうしてもページ表示速度が若干遅くなってしまいます。
ちなみに動的ページの処理の流れを図にすると下図のようなイメージです。
上図のは以下のような流れとなっています。
- リクエストの送信
- リクエストの解釈とファイルの探索
- PHPスクリプトの実行とデータの要求
- DBサーバへのデータ要求と応答
- HTMLの生成
- ブラウザへの応答
それぞれ順番に解説いたします。
①リクエストの送信
ブラウザから特定のURLにアクセスすると、そのURLに基づいたリクエスト(要求)がWebサーバに送信されます。
このリクエスト(URL)には、表示したいページやデータに関する情報(パラメーターなど)が含まれています。
ちなみにパラメーターとは、(https://sample.com/?p=123)の「p=123」のような部分のことをパラメーターといいます。WordPressではリライトルールといって、この「p=123」の部分をカスタマイズして「https://sample.com/company/」の様に英数字のURLに変換してページを作成することができます。
②リクエストの解釈とファイルの探索
Webサーバー(例: ApacheやNginx)はブラウザから受け取ったURLを解析し、該当するリソース(ページを構成するファイルやプログラム)を探します。
WordPressの場合、基本的にすべてのリクエストはindex.php
というファイルに集約されます。WordPressはPHPで動くアプリケーションであり、index.php
から始まる一連のPHPスクリプトが実行されます。
③PHPスクリプトの実行とデータの要求
PHPスクリプトが実行されると、WordPressはリクエスト内容(URL)に基づいて、ページを構成するのに必要なデータ(例: 投稿内容、カテゴリ情報)をデータベースサーバー(MySQLやMariaDBなど)に要求します。
ここで、どのデータを取得するかがURLや設定に基づいて判断されます。
④DBサーバへのデータ要求と応答
データベースサーバー(例: MySQLやMariaDB)は、WordPressの要求に応じてデータベース内から該当する情報を探し出し、APサーバ(PHPを実行するサーバ)に返します。
このデータには、記事本文、タイトル、メタ情報、カテゴリ情報などが含まれます。
⑤HTMLの生成
データベースから取得したデータを表示するために、WordPressはインストールされているテーマを使います。テーマ内のテンプレートファイル(header.php
, footer.php
など)に基づき、ページの構成を決定し、最終的なHTMLを生成します。
結果的に、リクエストされたページがWordPressテーマなどによってデザインされた状態で、一つのHTMLファイル(一つのページ)として動的に生成されます。
⑥ブラウザへの応答
Webサーバーは生成されたHTMLファイルをブラウザに返します。
ブラウザは受け取ったHTMLを解析し、必要に応じてCSSやJavaScriptを読み込みながら、ユーザーがリクエストしたページを表示します。
これでユーザーはWebページを閲覧することができます。
静的なページの場合
静的なページの処理の流れは、動的なページと異なり、サーバー側でのデータ処理や生成の工程がなく、リクエストに対してあらかじめ準備されたファイルをそのまま返すシンプルな仕組みです。
動的ページとは違い、ページのリクエストのたびにデータベースとのやりとりがなく、あらかじめ生成されたHTMLがWebサーバーに存在し、そのページをブラウザ(ユーザー)へ返却するだけなのでページ表示の速度は動的なページ表示の場合よりも速度は速いです。
図にすると下図のイメージになります。
上図のは以下のような流れとなっています。
- リクエストの送信
- リクエストの受信と解析
- ファイルの取得
- ファイルの返却
- ブラウザでの表示
それぞれ順番に解説いたします。
①リクエストの送信
クライアント(ブラウザ)が特定のURLにアクセスすると、そのリクエストがWebサーバーに送信されます。
リクエストには、どのファイルを取得したいか(例: index.html
や about.html
)という情報が含まれています。
例えば、index.html
のページを表示したいなら「https://sample.com/index.html」もしくは「https://sample.com」、
のページを表示したいなら「https://sample.com/about.html」となります。about.html
②リクエストの受信と解析
Webサーバー(例: ApacheやNginx)がリクエストを受け取り、そのURLに対応するファイルがサーバー内に存在するかどうかを確認します。
③ファイルの取得
リクエストされたHTMLファイルや、関連するCSS、JavaScript、画像ファイルがサーバー内に存在すれば、それらをそのまま取得します。
静的なページでは、HTMLはすでに完成した形で保存されているため、サーバー側で特別な処理は必要ありません。
④ファイルの返却
Webサーバーは取得したHTMLファイルをクライアントに返却します。必要に応じて、CSSやJavaScript、画像などの補助的なリソースも追加でリクエストされ、それらもサーバーから返されます。
⑤ブラウザでの表示
クライアント(ブラウザ)は受け取ったHTMLを解析し、CSSやJavaScript、画像を適用してブラウザでWebページを表示します。
これでユーザーはWebページを閲覧することができます。
WordPressを構成する各サーバーの役割
それでは次は、WordPressを構成する各サーバーの役割について詳しく解説していきたいと思います。
当記事でご紹介するサーバーは以下になります。
- Webサーバー
- アプリケーションサーバー(WordPress・PHP)
- データベースサーバー
- DNSサーバー
- メールサーバー
それぞれ解説いたします。
Webサーバー
Webサーバーは、ユーザーがWebサイトにアクセスしたときに、要求されたファイルを処理し、ユーザーのブラウザに返す役割を持っています。
HTTP(Hypertext Transfer Protocol)という通信プロトコルを使用して、ブラウザから送信されたリクエストを受け取り、対応するWebページやリソース(画像、CSSファイル、JavaScriptファイルなど)を返します。
代表的なWebサーバーソフトウェアには、Apache(アパッチ)やNginx(エンジンエックス)があり、WordPressサイトをホストするために使用されます。
ちなみに「ホストする」とは、ウェブサイトやアプリケーションをインターネット上で公開し、アクセスできるようにすることをいいます。
Webサーバーの主な役割は、HTMLファイルや画像などの静的なコンテンツを提供することです。WordPressのような動的なサイトでは、Webサーバーはリクエストを受けて、PHPファイルを実行したり、データベースから情報を取得したりします。
その後、生成されたHTMLをユーザーに返します。Webサーバーは、サイトのパフォーマンスに大きく影響を与えるため、最適な設定が求められます。
アプリケーションサーバー(WordPress・PHP)
アプリケーションサーバーは、Webサーバーから受け取ったリクエストを処理し、動的なコンテンツを生成する役割を担っています。
WordPressを動かすためには、PHPというプログラミング言語が使用され、PHPはアプリケーションサーバー上で実行されます。WordPressの各ページや記事は、データベースから情報を取得し、PHPで処理されて動的に生成されます。
PHPは、WordPressの核となる部分であり、データベースへのクエリを実行し、HTMLを生成してブラウザに返す役割を果たします。アプリケーションサーバーが正しく動作するためには、PHPの設定やバージョン、パフォーマンスの最適化が重要です。
例えば、PHPのキャッシュを有効にすることで、処理速度を大幅に向上させることができます。
データベースサーバー
データベースサーバーは、WordPressがコンテンツを保存する場所のことをいいます。
WordPressはMySQLまたはMariaDBというデータベース管理システム(DBMS)を使用して、投稿、ページ、コメント、ユーザー情報、設定などをデータベースに保存します。
データベースサーバーはこれらのデータを効率的に管理し、必要に応じてWebサーバーやアプリケーションサーバーからリクエストされた情報を提供します。
データベースサーバーは、特に大量のデータを扱うサイトにおいてはパフォーマンスが重要です。適切なインデックス作成や最適化が行われていない場合、WordPressの動作が遅くなり、ユーザー体験に悪影響を与えることがあります。また、データベースのバックアップやセキュリティ対策も重要な管理項目となります。
WordPressのデータベースの構成や仕組みなどについて学習したい方は、よろしければ以下の記事をご確認ください。
DNSサーバー
DNS(Domain Name System)サーバーは、インターネット上で使用されるドメイン名をIPアドレスに変換する役割を持っています。
ユーザーがWebサイトにアクセスするためにURL(例:example.com)を入力すると、DNSサーバーはそのドメイン名に対応するIPアドレスを返します。
このIPアドレスは、実際にWebサーバーがホストされている場所を指し、リクエストが正しいサーバーに届くようにします。
DNSサーバーは、ユーザーが正しいWebサイトにアクセスできるようにするため、非常に重要な役割を果たします。DNS設定が正しくない場合、ユーザーはサイトにアクセスできなくなります。DNSの管理は通常、ドメイン登録サービスやホスティング会社を通じて行います。
メールサーバー
メールサーバーは、電子メールを送受信するためのシステムです。
WordPressでは、お問い合わせ系プラグインやコメント通知、ユーザー登録時の確認メールなど、さまざまな場面でメール機能が使用されます。
メールサーバーは、SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)というプロトコルを使用して、送信されたメールを受け取り、宛先のサーバーに配送します。また、受信したメールはPOP3またはIMAPというプロトコルを使って受信ボックスに格納されます。
メールサーバーが適切に設定されていないと、通知メールが送信されなかったり、迷惑メールフォルダに振り分けられることがあります。WordPressのメール送信機能を正常に動作させるためには、外部のSMTPサーバー(例えばGmailやSendGrid)を利用する方法もあります。
まとめ
今回は、WordPressとサーバーの仕組みや基礎知識について解説しました。
WordPressでのサイト制作やテーマ、プラグイン開発を行うエンジニアにとっては必須の知識であり、また、ブロガーやウェブ担当者にとっても、サーバー周りを理解することで業務の効率化に繋がります。
エンジニアはサーバー環境を意識しながらシステムを構築でき、エンジニア以外の方でも、サーバー設定を迷わずに行えるようになります。このように、サーバー周りの知識を持つことで、WordPressサイトの運営や管理がスムーズに進みます。
本記事が、日々の業務やWordPressに関する知識向上のお役に立てれば幸いです。
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例1)Reactの技術記事を書いてほしい!
例2)WordPressの使い方とかを初心者向けに解説してほしい!...など